Cl:でも親は頑固だから、そういう今の時代の流れとか、わかんないんですよね。お母さんのことは好きだからあんまり悲しませたくはないんだけど、結婚もしたくない。だからとりあえず遊んでおいてって思ってます。
Co:Cさんはすぐ結婚するのはいやだから遊んでおくのがいいと思いながらも、今の状態にも違和感を感じているように思われましたが、Cさんは今の状態をどう思っていますか?
Cl:どうって….特に。でも、たくさんの人と遊んでもどうせ結婚する人はひとりなのにな、とは思ったりもします。あと…
Co:あと?
Cl:たくさんの人と遊んでると、一人の人とちゃんとつき合えなくなってくるんじゃないかな、みたいに思うことはあります。実際数ヶ月以上、長くつき合えたことがほとんどなくて。
Co:なるほど、一人の人と長くつき合えない自分に対して、不安があるんだ。
Cl:そうですね。もしかしたら結婚なんてしたくないって思ってるけど、しなきゃいけないって思ってるのかも。
Co:そうかもしれませんね。
・・・・
— 解説 —
②とほとんど同じですが、聞き方を変えただけでより深い悩みにたどり着くことができました。
このように自分では認めたくない考え方などの場合、はい、いいえの答えを避けてどう思っているかを探ることで本質が見えてくることもあります。
そうして具体的に記述していくうちに、今回のようにクライアント本人が自分の考えや不安に気づいて、認めることができるということもあります。こうなると、解決すべき問題がより明確になり、カウンセリングの目的を達成しやすくなります。